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院長BLOG

禁煙外来やめようかな

2015.4.24 カテゴリー|その他の治療について

 当院は開院当初から禁煙外来をやっています。その当時、笠間市で禁煙外来をしてるのは当院と県立中央病院くらいでした。

 私は大の嫌煙家なので、禁煙外来をして喫煙者が少しでも減ればうれしいと考え、禁煙外来を意欲的に行っていましたが、ここ数年すっかりやる気がなくなってしまいました。

 数年前に禁煙補助薬チャンピックスを飲んでいると原因不明の意識消失発作がでることがわかり、車を運転している人には処方できなくなりました。ところがチャンピックスを販売しているファイザーは、そのことを伏せて、禁煙外来受診を勧めるCMを流しまくっています。その結果、ほとんどの患者さんはチャンピックスを飲みたいと希望して当院を受診するので、車を運転している人には処方できないことを説明すると、怒られたり、文句を言われたり、がっかりされたり、しつこく食い下がられたりして、超ストレスです。私の住んでいる地域は、車がないと生活できない田舎なので、成人で車を運転していない人はほとんどいません。

 また、せっかく禁煙外来で禁煙に成功したのに、数ヶ月後にまた吸い始めてしまう患者さんが多いことにも、がっかりしています。禁煙外来の治療費の7割は非喫煙者も払っている健康保険でまかなわれています。本当にマジでお金の無駄使い。

 そもそも、体に悪いとわかっているのに自分の意志でタバコを吸い始めた人に、みんなのお金を使ってまで禁煙治療をする必要があるのでしょうか?はなはだ疑問です。

 あと、禁煙治療しているのにタバコをやめない人の言い訳を聞くのも、うんざりです。そんなわけで、最近は禁煙治療開始時に、「タバコがやめられていれば2週間後に受診してください。そうでなければもう来なくていいです。」と説明しています。

 自分の意志だけで禁煙をした場合の成功率は2割、禁煙外来での禁煙の成功率は6割と言われていますが、当院での実績では、禁煙外来での禁煙の成功率は4割くらいです。しかも、そのうちの半分くらいの人は数ヶ月以内にまた喫煙を始めてしまうので、正味の成功率は2割くらいです。なんかほんとに徒労です。

 そんなわけで、禁煙外来をやめようかなと考えています。

タバコを吸う人と吸わない人の50年後を比べてみました。

2015.2.21 カテゴリー|その他の治療について

ネットで見つけた。動画です。

喫煙者のみなさんぜひ見てください。

https://www.youtube.com/watch?v=ZAqWZ-5I8Os

難治性慢性疼痛患者と共依存について

2015.1.28 カテゴリー|その他の治療について

 共依存(きょういぞん)とは、自分と特定の相手がその関係性に過剰に依存しており、その人間関係に囚われている関係への嗜癖状態を指す。すなわち「人を世話・介護することへの依存」「愛情という名の支配」である。共依存者は、相手から依存されることに無意識のうちに自己の存在価値を見出し、そして相手をコントロールし自分の望む行動を取らせることで、自信の心の平安を保とうとする

 共依存にある状況では、依存症患者がパートナーに依存し、またパートナーも患者のケアに依存するために、その環境(人間関係)が持続すると言われている。典型例としては、アルコール依存の夫は妻に多くの迷惑をかけるが、同時に妻は夫の飲酒問題の尻拭いに自分の価値を見出しているような状態である。こういった共依存者は一見献身的・自己犠牲的に見えるが、しかし実際には患者を回復させるような活動を拒み、結果として患者が自立する機会を阻害しているという自己中心性を秘めている。

 

 難治性慢性疼痛患者さんと家族の間にも共依存が成立していると思われるケースが見られます。

 患者さん本人以上に痛みについて心配していて、通院に常に付き添い、患者さんができることも先回りしてやってしまうような家族がいると、何をやっても痛みが取れないし、ADLも全く改善しないということが良くあります。

 このようなケースでは、慢性疼痛患者さんとそれを介助する家族の間に共依存が成立していると思います。しかし、共依存に対する有効な治療法はなく、患者さんやその家族に、「痛みを受け入れ、痛みと共存しながら、自分で着ることはなるべく自分でやるように」と自立を促しても、ほとんどの場合、自立できないいいわけを並べるだけで、全く聞き入れてもらいません。

 逆に言えば、このようなケースでは痛みが家族関係の要になっているとも言えます。必要以上に介入して、痛みはとれたけど、家族関係を破綻させてしまっては、本末転倒なので、難しいところです。

コレステロール下げる医療推進のガイドライン改めるよう緊急提言

2014.9.18 カテゴリー|その他の治療について

コレステロール下げる医療推進のガイドライン改めるよう緊急提言

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00275540.html

日本脂質栄養学会は、コレステロールを下げる医療を推進するほかの学会に対して、ガイドラインを改めるように緊急提言をした。
提言では、「コレステロール値を上限未満に保とうとする医療には根拠がなく、コレステロールを下げるための投薬こそ、心不全など多くの副作用を引き起こす」と主張していて、コレステロールの上限値などを定めている、日本動脈硬化学会に対して、ガイドラインを改めるように緊急提言した。
日本脂質栄養学会は2010年に、「コレステロールは、なくてはならないもので、数値が高い方が病気になりにくい」というガイドラインを発表している。

 


 スタチン系のコレステロールを下げる薬は、筋筋膜性疼痛症候群の原因になるので、整形外科医としては飲まないでいいなら飲まないでほしい。

新生児、産湯使わず肌荒れ予防

2014.9.03 カテゴリー|その他の治療について

今日はこちらの記事の紹介


新生児、産湯使わず肌荒れ予防

http://opi-rina.chunichi.co.jp/topic/20140902-2.html

 

 ざっくりとしたまとめ

 生まれたばかりの赤ちゃんは胎脂という油で覆われている。従来は生後すぐに産湯につけてこの胎脂を落としていたが、胎脂には赤ちゃんの未熟な肌を守る効果があり、産湯につけず胎脂を落とさないことで、赤ちゃんのスキントラブルを減らすことができる。

 また、生後すぐの沐浴は赤ちゃんの疲労が激しいことが知られていた。沐浴後に寝入って授乳回数が減り、体重が大幅に減ることも。また、胎脂には赤ちゃん本来のにおいがあり、このにおいをかぐことで母乳の分泌が促される効果もある。

 出産直後に限らず、「乳児や幼児の皮膚はお湯に触れるだけで、バリアー機能を持つ皮脂や保湿成分を失いやすい」と池田さん。「お風呂はぬるめで、つかるのは長くても2~3分。せっけんの使用も抑え、洗いすぎて皮膚トラブルの悪循環を起こさないように」と訴えている。 


 ネットでちょっと調べてみたら、昔は産湯は生後3日目にしてたらしいです。現在のように生まれてすぐに産湯に入れるようになったのは、割と最近のことなのかもしれません。

 この生まれてすぐの産湯がアトピー性皮膚炎の子供が増えている一因かもしれません。

 アトピー性皮膚炎や老人性乾皮症など、皮膚のトラブルの多くが、体の洗いすぎが原因で起きています。お湯につかるだけで体の汚れの9割はおちます。

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