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2013.4.04 カテゴリー|湿潤療法
9歳の男の子
2月中旬に湯たんぽで低温やけどしましたが、そのうち治るだろうとほっておきましたが、いつまでたっても治らないので、3週間後に当院を受診しました。
初診時、左膝外側の腓骨頭部に約2㎝の低温やけどがありました。中心部の皮膚は壊死していて、黒く硬くなっていました。(上の写真)
ワセリンをたっぷり塗ってプラスモイストで覆いました。
2日後に診察した際には、壊死組織はきれいに溶けていました。
以後はプラスモイストを自宅で交換してもらって、1週間に1回診察しました。
2週間後 周囲から皮膚が出来ています。
4週間後 皮膚が出来上がりました。子供なので大人より早く治りました。
低温やけどは、真皮の下の皮下組織まで損傷されるので、湿潤療法を行っても、治療に時間がかかります。(大人の場合3~6か月)
その間通院は2~4週に1回程度で、後は自宅で自分で処置してもらいます。
処置と言っても、プラスモイストを外して、入浴してもらい、水分をよく拭いてプラスモイストを貼ってもらうだけです。
2013.4.04 カテゴリー|湿潤療法
「新しい創傷治療」のHPで、僕が夏井先生に送ったメールを取り上げてくれました。
http://www.wound-treatment.jp/title_new.htm
この件に関してある先生からのメールです。
私は大河ドラマ「八重の桜」を毎週見ています。
ドラマの中で奥田瑛二さんが演じる佐久間象山が弟子たちに聞かせた言葉があります。
この言葉、夏井先生や江部先生にぴったり当てはまるじゃないでしょうか。
佐久間象山は志半ばで暗殺されてしまいます。しかし、幕末の混乱で多くの血が流れたあと、最終的に明治新政府は、佐久間象山が主張していた「開国して、西洋の技術を取り入れ、国を強くする」政策をとりました。
同じように、「湿潤療法」や「糖質制限」もいずれ日本中、いや世界中に広がることは間違いないと思います。
中島みゆき『ファイト』のリフレインと同じですね。
2013.4.04 カテゴリー|糖質制限
以前のブログに書いたように、僕は糖質制限と加圧トレーニングで13㎏のダイエットに成功しています。友人で漫画家の大和田秀樹君は、糖質制限だけで17㎏のダイエットに成功しました。
https://nishibori-seikei.com/blog/cat15/
腰痛で当院に通院中の40代の男性の患者さんも糖質制限をして10㎏のダイエットに成功したそうです。
糖質制限には3種類あります。
夕食だけ糖質を抜くプチ糖質制限
三食のうち二食だけ糖質を抜くスタンダード糖質制限
三食とも糖質を抜くスーパー糖質制限
この患者さんは、一番簡単なプチ糖質制限を実行しました。
夕食から主食(ごはんや麺類)を抜いただけで、10㎏のダイエットに成功し、また、持病の糖尿病もよくなりました。それまで、インスリンの自己注射をしていても、ヘモグロビンA1Cが8~9%だったものが、糖質制限の結果、インスリンなしでも6%以下の正常値になったそうです。
三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)のうち、血糖値をあげるのは糖質(=炭水化物)だけです。糖質の摂取を制限すれば血糖値が上がらなくなるので糖尿病がよくなるのは当然の結果です。
ただ、この方の場合、糖尿病の主治医にも、僕にも相談せずに糖質制限をいきなり始めたので、低血糖発作を起こしてしまったそうです。
すでに糖尿病の治療を受けている方が糖質制限を始める場合は、主治医に相談してから始めてください。もし主治医から、糖質制限への理解が得られなかった時は、僕に相談してください。
糖質制限で糖尿病を治療している医師のリスト
2013.4.03 カテゴリー|トリガーポイント注射
71歳女性
1年前に某病院で、右THA(人工股関節全置換術)を受けました。術後経過良好でしたが、手術後10か月くらいから、右大腿外側部に痛みが出現しました。手術をした病院では、レントゲン上は異状がないから様子を見るように言われました。
痛みがとれないため、当院を受診しました。触診の結果、上図の部位にトリガーポイントを認めたので、週1回ずつトリガーポイント注射をしました。
5回ほど注射した結果、痛みはほとんど無くなりました。
THA後の大腿外側部痛は、THAの手術を受けた人の約30%に発生し、ほとんどの場合2年くらいで自然に消失します。痛みのはっきりした原因は不明で、活動性が高い人に発生しやすい傾向があります。
僕は、この痛みは、外側広筋に発生したトリガーポイントが原因だと考えています。THAを受けるような患者さんは、手術前は痛みのため歩行が困難なため、股関節周囲の筋力が低下しています。手術を受けて痛みがとれ、急に活動的に歩き始めると、弱っていた筋肉に負担がかかりトリガーポイントが出来てしまうのでしょう。そして、筋肉がついてくると自然と負担が減って、痛みが消失するのではないでしょうか。
トリガーポイント注射をすることで、自然経過より早く痛みをとることができると思います。
(人工関節のゆるみが原因で、大腿外側部痛が出る場合もあります。その場合は再手術しなければ治りません。)
2013.4.02 カテゴリー|トリガーポイント注射
70代の女性
2年前に草むしりをたくさんやった後から、首から背中にかけての痛みが出現しました。総合病院の整形外科を受診して、骨には異常がないと言われ、漢方薬を貰いましたが、改善しませんでした。その後しばらくは、鍼灸院に通いました。鍼治療を受けた直後はすごく良くなるけど、またすぐに元に戻ってしまいました。
先月、当院を受診しました。上図のように、肩甲挙筋や棘下筋などにトリガーポイントを認めました。週2回トリガーポイント注射を行ったところ、3回目で症状はかなり改善しました。
草むしりをしすぎて、肩甲骨の周りの筋肉にトリガーポイントが出来てしまったことが、痛みの原因です。
肩こりは、頸椎や肩甲骨の周辺の筋肉にトリガーポイントができることが原因です。トリガーポイント注射で楽になります。