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2018.2.15 カテゴリー|その他の治療について
前回のブログからの続き
https://nishibori-seikei.com/blog/2018/02/post-736.html
患者さん「私、肉が嫌いなんです。」
2018.2.15 カテゴリー|その他の治療について
数年前から時々腰痛でトリガーポイント注射を受けていた50代の女性
患者さんの希望で骨密度を測ったら軽い骨粗鬆症を認めました。
私「まだ年齢も若いので薬は飲まないで食事や運動で様子をみましょう。」
患者さん「でも、私、カルシウムのサプリメントも飲んでるし、牛乳もたくさん飲んでます。」
「カルシウムのサプリリメントも牛乳も骨粗鬆症には全然効きませんよ。」
「骨粗鬆症は、カルシウム不足が原因ではなく、加齢によりカルシウムを骨に変える働きが弱くなることが原因なので、たくさんカルシウムをとっても骨は強くなりません。」
「カルシウムのサプリを飲むことで、脳梗塞や心筋梗塞、認知症のリスクが上がるという報告もあります。」
「では、何を食べればいいんですか?」
「肉です。骨はタンパク質の柱にカルシウムがくっついてできています。鉄筋コンクリートで言えば、タンパク質が鉄筋でカルシウムがコンクリートです。タンパク質の柱がなければ、カルシウムをとっても骨にはなりません。だから動物性のタンパク質を食べてください。」
「私、肉が嫌いなんです。」
「じゃあ、卵やチーズをたくさん食べてください。」
ここで、話のテーマが変わるので次のブログに続きます。
ちなみに、忙しいときはこんなに丁寧に説明しませんよ。
平日の空いている時間だったし、常連さんで気心が知れているから日常会話的に説明をしただけです。
2018.2.14 カテゴリー|その他
就職する前に「腰痛健診」を義務づけている事業所がけっこうありますが、腰痛健診なんて意味ないよ。
そもそも痛みは、本人にしかわからないものなので、医者が診て客観的に評価することなど不可能です。
健診を受ける人は、就職したいのだからもし腰痛があったとしても痛いとは言わないでしょう。
嘘をつかれてもそれを見破ることはできません。
たとえ、レントゲンやMRIを撮っても、それで腰痛の有無を評価することはできません。
画像所見と痛みの強さが相関しないことはとっくに証明されているからです。
腰痛健診は健康保険が使えないので、自己負担になります。
当院では5,000円です。ちなみにレントゲンを撮ったら10,000円、MRIまで撮ったら50,000円くらいかかるでしょう。意味ないからやらないけどね。
んで、この腰痛健診の費用を、ほとんどの事業所が本人に負担させています。
仕事がなくて困っている人に、全く意味がない腰痛健診代を負担させるなんて、ひどすぎます。
腰痛健診なんて意味ないからやめたらいいのにと思ってググったら、厚生労働省が推進しているみたいです。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/youtsuushishin.html
なんだかなぁ。
東大を出ている優秀な人たちが、痛みを客観的に評価することは不可能という当たり前のことになんで気がつかないんだろうね。
2018.2.07 カテゴリー|タバコの害について
西武 喫煙発覚の19歳今井に厳罰 対外試合出場禁止、ユニ着用も認めず
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180207-00000038-spnannex-base
西武は6日、未成年の今井達也投手(19)が喫煙したため厳重注意し、7日から対外試合出場停止処分にしたと発表した。
今回、今井投手は未成年なのに喫煙したから処分されましたが、そもそもプロアスリートなのに喫煙しているとか馬鹿杉じゃね。
喫煙が身体能力に及ぼす影響として
① 心肺機能の低下
② 集中力の低下
③ 筋力・瞬発力の低下
④ 腰痛などの怪我の発症リスクの上昇
⑤ 回復力の低下
などが上げられます。
つまり、タバコを吸うと競技能力が低下して、選手生命が短くなります。
タバコを吸ったことで、今まで積み上げてきた努力も、今後もらえるはずだった何十億という年棒もパーになってしまう可能性が高くなるのです。
そんなこともわからないのは、いくら何でも馬鹿杉ます。
同じ西武で活躍した清原選手は、巨人軍に移籍してから怪我とパフォーマンスの低下に苦しみました。
私はその原因のひとつがタバコだと思っています。
清原選手はそのまま、若い頃の輝きを取り戻すことができずに引退して、ニコチン依存症から最後は薬物依存症になっちゃいました。
今井選手も、ここですぱっと禁煙して長く活躍できる選手になって欲しいです。
というか、高い年棒を払っている選手がタバコのせいで活躍できなかったら球団が大損するんだから、球団で喫煙を禁止するとか、喫煙者とは契約しないとかするべきだと思うよ。
2018.2.05 カテゴリー|医療に関する迷信
70代の女性
当院を初めて受診する患者さんです。
「足の裏がざらざらしていると寝たきりになるとテレビで言っていたから、心配になってきた。」そうです。
「そんな話聞いたことない。テレビの話は9割うそだよ。でも心配ならざらざらを治す薬を出します。」
と説明して、プロペトを処方しました。
そうは言っても、私が知らないだけで新しい知見が発見されたのかもしれないので、ググったら出てきました。
どうやら1月30日のNHK今日の健康で足裏のトラブルについて放送されているようです。
健康備忘録
https://eyaurban.com/health-information/before-being-taught-and-after/
でも、「足の裏がざらざらしていると寝たきりになる」とはどこにも書いてありませんね。
足の裏のカサカサは水虫の可能性がある
足の裏に固いタコがある人は将来寝たきりになる可能性がある
とは書いてあります。
さすがにNHKなんでこの2つの説は医学的事実です。嘘じゃありません。
だけど、テレビを見ていた患者さんの頭の中で2つの説がごっちゃになって、「足の裏がざらざらしていると寝たきりになる」なんてごじゃっぺな説になっちゃったんですね。
まあでも、糖尿病があったりすると、足の裏のカサカサからばい菌が入って壊疽になって寝たきりになることはあるかもね。
だから糖質の摂取を控えて糖尿病を予防しましょう。
足の裏のカサカサはプロペトが効きます。ヒルドイドクリームなんかを塗っていると一時的には良くなっても後からよけいひどくなるからね。