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2017.1.17 カテゴリー|その他
飲食店内や駅構内は原則禁煙に…受動喫煙対策
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170116-00050045-yom-soci
欧米の各国から遅れること10年以上、ようやく日本でも「禁煙法」が制定される動きになりました。
これまでの日本の受動喫煙対策は「世界最低レベル」だったのですが、東京オリンピックを開催するにあたりIOCの勧める「タバコのない五輪」を実現しなければいけなくなりました。
いろいろ問題山積みの東京オリンピックですが、禁煙法が施行が促されただけでも誘致した成果があったといえるでしょう。
禁煙法に反対するのは国民のたった19%しかいない喫煙者だけです。残り81%の非喫煙者は大賛成です。
この法案に反対する国会議員がいたら、マジで馬鹿です。次の選挙で落選させたほうがいいです。
「屋外での喫煙の容認」「喫煙室の設置を認める」など中途半端な感じは残っていますが、今までに比べれば大きく前進です。
この勢いで、次は是非たばこ税の大幅増税を行ってもらい、タバコ1箱1000円にしてもらいたいです。
2017.1.12 カテゴリー|トリガーポイント注射
80代のおばあちゃん
10年前の開業当初から、時々受診して、首や腰や手の痛みに対して、トリガーポイント注射や関節ブロックを時々受けていた患者さんです。
先日、2年ぶりくらいに当院を受診しました。
畑仕事をたくさんしたら腰が痛くなったそうです。久しぶりだったので、念のため腰椎のレントゲンを撮りましたが、老化現象のみで新しい圧迫骨折などは認めませんでした。
腰の筋痛症と診断して、トリガーポイント注射を勧めようとしましたが、「腰には絶対に注射しない!」と言われました。
「前にも、腰にも注射しているじゃん。何で?」と聞いたら。
「近所のばあちゃんが、腰痛で入院して、腰の注射を受けたら、そのまま寝たきりになっちゃったから、絶対にやらない!」と言われました。
『それって、俺がやった注射じゃないじゃん』とか
『前にうちで注射して何ともなかったじゃん』とか
『近所のばあちゃんも本当に注射のせいで寝たきりになったのかどうか、わからないじゃん』とか
『本当に注射のせいで寝たきりになったとしたら、神経根ブロックや腰椎硬膜外ブロックを受けて感染症か血腫による麻痺を起こしたのだろうけど、そんな危険な注射、うちではやらないし』とか
いろいろ言いたいことはありましたが、思い込んじゃっているおばあちゃんに何を説明しても無駄だろうと思って黙ってました。
それで、「わかりました。では薬と貼り薬だけで様子みてちょうだい。」とだけ言って、帰そうと思ったのですが、なんだかもやもやしていたもんで、続けていろいろ言ってしまいました。
「でもね、『腰の注射を打つと寝たきりになる』なんてデマを広げられると、うちにとって営業妨害になるから止めてくれ。俺に腰の注射をしてもらうために県外からも患者さんが来ているんだから、そんなデマを広げられたら非常に困る。」
おばあちゃんはびっくりして「そんなこと誰にも言わないよ」と言ってたけど、絶対言うだろうな。
当院で行っている腰の注射はトリガーポイント注射です。筋肉に局所麻酔薬を打つだけなので危険性はほとんどありません。
2017.1.12 カテゴリー|骨折・捻挫の治療
10歳の女児
大縄飛びをしていてひねって受傷しました。
レントゲン上、右第5中足骨遠位骨幹部に骨折を認めました。
プライトンで外固定しました。
3週間後、仮骨が出来たのでプライトンを外しました。
プライトンは65度以上に温めると柔らかくなり、冷めると硬くなる特殊なプラスチックで出来ています。
網目状に穴が開いているので通気性に優れていて、肌に直接巻いても湿疹などになりにくいため、その他のプラスチックギプスやプラスチックシーネに比べて、外固定を小さくすることが出来ます。
この患者さんの場合も、プライトンの上から靴下も靴も履くことが出来ました。
手や足、指などの骨折の固定に非常に便利です。
強度がやや弱いので、肘や膝などの力がかかる関節の固定にはむいていません。
2016.12.19 カテゴリー|トリガーポイント注射
60代の女性
8月末頃から両顎関節に痛みがあり、口腔外科を受診しました。画像診断上、関節には異常がなく咀嚼筋の筋痛症と診断されました。加茂先生が出演したテレビ番組を見て、近所の整形外科でトリガーポイント注射をお願いしましたが、「そんなの効かないよ」いわれて断られました。ネットで調べて12月に当院を受診しました。
顎関節周囲(たぶん咬筋)にトリガーポイントを見つけたので、右に3カ所、左に1カ所トリガーポイント注射をしました。また、朝起きたときが一番つらいということだったのでリボトリール0.5を寝る前に1錠飲んでもらうことにしました。
1週間後に再診した際に、「だいぶ良くなりました」と喜んでいました。
整形外科医ではないのに筋痛症という病気があることを知っていた口腔外科の先生には拍手を送りたいと思います。
2016.12.15 カテゴリー|トリガーポイント注射
40代の男性
15年くらい前から腰痛があり、某整形外科でヘルニアと診断されました。それ以来、年に1~2回寝込むほど痛くなることがあったそうです。
昨年10月に右殿部から右足首にかけての痛みが出ました。某総合病院を受診し「腰部脊柱管狭窄症だけど手術するほどじゃない」と診断され、リリカとトラムセットを処方されました。リハビリも2ヶ月間行いましたが、痛みがよけいひどくなったため中止しました。トリガーポイント注射やブロック注射などの注射による治療は一度も勧められなかったそうです。
痛みのため昨年11月から仕事を休んでいました。じっとしていても痛み、そのため夜も眠れないほどですが、歩いたり動いたりしては痛みはあまりでないということでした。
痛みのため憔悴していて表情もとても暗かったです。
今年の9月中旬にネットで調べて当院を受診しました。触診の結果以下の部位にトリガーポイントを認めました。また、ずっと安静にしていたため左ふくらはぎの筋肉は著しく萎縮していました。
トリガーポイント注射を行い、効果が出てないリリカを中止して代わりに、夜眠れるようにリボトリールを処方しました。
「なるべく早く仕事に復帰できるように、週3回トリガーポイント注射を行いましょう。」と声をかけました。
最初のころはトリガーポイント注射もリボトリールもあまり効きませんでした。
初診から2週間後、トラムセットを中止して、サインバルタに変更し投与量を徐々に増やしていったら、表情も明るくなり、痛みも改善していきました。
11月に入ってからは仕事復帰を目指して、加圧トレーニングもして貰いました。加圧トレーニングの効果で2週間くらいで筋萎縮が改善しました。
そしてついに、12月から1年以上休んだ仕事に復帰できました。
サインバルタはSNRIといわれるタイプの抗うつ薬ですが、慢性疼痛に対して効果が認められることから、今年の3月から慢性腰痛患者さんに処方できるようになりました。私の印象では、比較的若い人の慢性疼痛によく効く気がします。