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TFCC損傷疑いのテニス少年

2012.3.13 カテゴリー|トリガーポイント注射

 当院のホームページhttps://nishibori-seikei.com/qanda.phpを見たお父さんから問い合わせの電話がありました。

「硬式テニスをしている中学生の息子が、2か月くらい前から右手首を痛がっている。近くの整形外科でTFCC損傷と診断され、治療を受けているがよくならず、今では鉛筆を握ることもつらいようだ。選抜のメンバーに選ばれていて、近々海外遠征にも行く予定なので、トリガーポイント注射で治せないだろうか?」

「診察してみないと何とも言えませんが、トリガーポイント注射で治る可能性はあります。」

と答えました。

 それならぜひ診てもらいたいということで、車で2時間かけて、息子さんを連れてこられました。

 診察したところ、痛みは確かに手首の小指側にあるのですが、TFCC損傷を疑う所見は少なく、前腕に数か所の圧痛点を認めました。

 軽いTFCC損傷と前腕の筋筋膜性疼痛症候群と診断し、圧痛点にトリガーポイント注射を行いました。

 5日後に、再度診察に来てくれました。疼痛はかなり軽減し、日常生活では痛みを感じなくなったそうです。圧痛点の数も少なくなっていました。

 痛みが出たらすぐやめるという条件でテニスを再開することを許可しました。このままよくなり、将来、日本を代表するようなテニスプレイヤーになってくれると嬉しいです。 

スジクリニック

2012.3.05 カテゴリー|トリガーポイント注射

 S総合病院にS先生というベテランの整形外科医がいます。S先生は、痛みやしびれで受診した患者さんに、

 「ばぁちゃん、悪いのはスジだ。心配ねぇ。スジさ注射すればなおっから。」

 と説明し、局所注射をしていました。

 

 
 研修医だったころの私は、痛みの原因は椎間板ヘルニアや変形性関節症などの骨や軟骨の構造異常が原因だと教わっていたので、S先生がいうスジが原因の痛みなどないと考えていました。


 
 なので、当時の研修医たちは、なんでもスジのせいにするS先生の外来を、スジクリニックと揶揄していました。

 しかし、その後、構造異常は痛みの原因でないことや、筋肉(スジ)が原因で痛みやしびれがでる病気(筋筋膜性疼痛症候群)があることがわかってきました。

 そして、痛みの原因になっている筋肉にトリガーポイント注射をすることで痛みが楽になることもわかってきました。

 つまり、S先生は何十年も前から筋筋膜性疼痛症候群に対するトリガーポイント注射を実践していたのです。

 現在、外来を受診した患者さんに私はこう説明しています。

 「痛みの原因は筋肉の緊張です。緊張している筋肉に注射をすればよくなりますよ。」
 

発作性の右後頸部痛とめまいと吐き気の患者さん

2012.2.29 カテゴリー|トリガーポイント注射

 50代の男性の患者さんが受診してきました。数年前から、発作性に右後頸部の激しい痛みとめまいと吐気が出現するようになり、あちこちの病院でMRIや脳波などさまざま検査を受けましたが原因がわからず、途方に暮れていたそうです。

 ある日、インターネットを見ていて、筋筋膜性疼痛症候群(以下MPS)という病気があることを知りました。

 MPSとは、筋肉の繊維の一部が緊張してしこりとなり、そのしこりが原因で痛みやしびれなどの様々な症状が出る病気です。しこりの部分は圧痛を伴いトリガーポイントとよばれています。腰痛や肩こりの大部分はこのMPSが原因です。

 診察したところ、右後頸部に圧痛のあるしこり(トリガーポイント)を認めました。この部位にトリガーポイントがあると、めまいや吐き気を起こすことがよくあります。

 筋肉の緊張を緩めるため同部位にトリガーポイント注射を行い、抗癲癇薬のリボトリールを内服してもらうことにしました。

 治療効果はてきめんでした。その日以来、発作は起こらなくなり、快適に過ごせるようになったそうです。

 MPSはまだ医師の間でも認知度が非常に低い病気なので、病院で診察や検査を受けても原因不明と診断されてしまう方がたくさんいます。

 私は筋骨格系の痛みのほとんどがこのMPSが原因で起こっていると思っています。

 原因不明の痛みでお困りの方は是非当院で診察を受けてください。
 

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