2012.12.01 カテゴリー|医療に関する迷信
糖尿病とウォーキングについて、糖質制限の第一人者、高尾病院の江部康二先生に質問しました。
ドクター江部の糖尿病徒然日記
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-2323.html#comment
糖尿病に対するウォーキングの効果について
Re: 糖尿病に対するウォーキングの効果について
ざっくりいうと、ウォーキングは痛みを我慢してまでやるほど、糖尿病に対する治療効果はない!
と言えるようです。
痛みを我慢して、毎日、ウォーキングをするくらいなら、週1回、加圧トレーニングをしたほうが、糖尿病はよくなります!
それよりなにより、糖質制限をすれば、運動なしでも血糖コントロールは良くなるのに・・・・
糖尿病の主治医がいるのに、勝手に糖質制限を勧めるわけにはいかないからなぁ。
2012.11.30 カテゴリー|医療に関する迷信
ダイエットのためにウォーキングをしている方はたくさんいると思います。しかし、いくら歩いてもあまり痩せてこないと感じている方もたくさんいると思います。実はウォーキングだけでは脂肪は燃焼しないのです。
運動をすると体の中に蓄えられたエネルギーが消費されます。運動のエネルギー源としては最初に血液や筋肉内のグルコースが使われます。その次に肝臓に貯蔵されているグリコーゲンが使われます。このグリコーゲンが無くなってくるとはじめて脂肪が分解されエネルギー源として燃焼します。グリコーゲンは3000キロカロリー分も貯蔵されています。これはフルマラソンで消費されるエネルギーとほぼ同じです。だからウォーキングくらいの運動量では脂肪は燃焼しないのです。ちなみに、1時間のウォーキングで消費されるカロリーはたった200キロカロリーです。
ウォーキングが体にいいことは間違いありません。ウォーキングをすることで心肺機能や歩行能力を鍛えることが出来ます。また岩間のように空気がきれいで環境の良いところを歩くことでストレスの解消になり、自律神経のはたらきも整います。さらに、太陽の光を浴びることで、骨も強くなります。
ただ、足腰に痛い部位があるのに健康のためだからとか、歩かないと歩けなくなるからと、無理してウォーキングをしている方がけっこういますが、これはダメです。痛いのに無理して歩くと、痛みが悪化してかえって歩行能力が落ちてしまうことがあります。痛いときは無理せず、きちんと治療して痛みが取れてからウォーキングを再開するようにしましょう。
また、夜暗い中をウォーキングしている方を見かけますが、暗い中のウォーキングは危険なので、かえってストレスがかかり、自律神経を狂わせる可能性があります。また、太陽にもあたらないので、骨を強くする効果もありません。夜のウォーキングは危険なだけで、効果が薄いので、やらないほうがいいでしょう。
当院で行っている加圧トレーニングなら、関節や筋肉に負担をかけることなく筋力アップやダイエット効果が期待できます。週1回15分程度の運動で毎日激しい運動をすること以上の効果が得られます。500円で体験コースを受けることが出来ますので、興味がある方は一度受けてみてください。
「ウォーキングはダイエットにいい」というのは迷信です。
2012.11.22 カテゴリー|医療に関する迷信
五十肩とは五十歳代を中心とした人におこり、いつとはなしに肩の痛みが生じて関節の動きが悪くなる病気です。
五十肩 http://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/frozen_shoulder.html
五十肩は痛みが出てすぐの急性期に治療を開始すれば、割と簡単に治療できるので、痛くなったらすぐに受診して欲しいのですが、近所の人に「五十肩はほっとけば自然と治る。」と言われて、慢性化して痛みがひどくなり、関節が動かせなくなってから受診する患者さんがたくさんいます。
慢性化してしまうと、肩周りの筋肉のすべりを良くするヒアルロン酸の注射や、肩の筋肉の緊張をほぐすトリガーポイント注射を打ちながら、体操をしてもらって時間をかけて治すしかなくなくなります。さらに、これらの治療をしても肩の動きが改善しない時は、肩の関節の袋を切開する手術が必要になることもあります。
たしかに五十肩の患者さんの中には、特に治療を受けなくても自然と治る人がいます。しかし、治療せずにほっておいたせいで手術が必要になるほどひどくなってしまう人がいることも事実です。また、「腱板断裂」や「石灰沈着性腱板炎」、「変形性肩関節症」などの五十肩と症状が似ている別の病気の可能性もあります。肩に痛みが出たら五十肩だといってほっておかないで、なるべく早く整形外科を受診して治療を受けることをお勧めします。
「五十肩はほっとけば治る」はというのは迷信です。
2012.11.21 カテゴリー|医療に関する迷信
当院では、痛みに対してトリガーポイント注射や関節内注射など、注射による治療を積極的に行っています。なぜなら、注射のほうが、飲み薬や、電気・温熱治療などより、はるかに早く痛みが楽になるからです。
しかし、患者さんの中には「痛み止めの注射をすると骨がとける」と言って、注射を拒否する人がいます。しかし、この「注射をすると骨がとける」という話は、完全に迷信です。
数十年前まで、痛み止めの注射にステロイドという薬を使用してました。このステロイドは痛みを抑える効果は非常に強いのですが、骨を弱くしてしまう副作用があります。数十年前までは副作用についてよくわかっていなかったので、毎週のようにステロイドの注射を痛み止めとして打たれていた患者さんもたくさんいました。そのうちの何%かの患者さんが、ステロイドの副作用で膝などの骨がとけて、手術が必要になったり、歩けなくなったりしたことは事実です。
しかし、医学は日々進歩しています。同じ過ちを繰り返すことはありません。
当院で行っている痛み止めの注射はおもに2種類あります。
一つは腰痛や肩こりなど筋肉の痛みに行うトリガーポイント注射です。トリガーポイント注射にはネオビタカインという局所麻酔薬を使用しています。この薬に骨を溶かすような副作用はありません。
もう一つは、膝や肩の痛みに対して行う、関節内注射です。関節内注射にはヒアルロン酸ナトリウムという、膝の中で潤滑油のような働きをする物質を使用しています。この薬にも骨を溶かすような副作用はありません。
当院でも、ステロイドの注射を使用することはあります。痛風や偽痛風などのひどい関節炎を起こしているときや、腱鞘炎の時などです。しかし、その場合も、量を最低限にして、また注射の期間を1か月以上あけるようにして、副作用が出ないように細心の注意を払って注射してます。
「痛み止めの注射をすると骨がとける」というのは迷信です。
2012.11.20 カテゴリー|医療に関する迷信
当院では、痛みに対してトリガーポイント注射や関節内注射など、注射による治療を積極的に行っています。なぜなら、注射のほうが、飲み薬や、電気・温熱治療などより、はるかに早く痛みが楽になるからです。
しかし、患者さんの中には「痛み止めの注射をすると癖になる」と言って、注射を拒否する人がいます。しかし、この「注射をすると癖になる」という話は、完全に迷信です。
「癖になる」という言葉を辞書で調べると、 【悪い習慣や前例になる。 例「夜更かしが癖になる」】 と書いてあります。
「注射をすると癖になる」といっている人は、「注射が悪い習慣」と思っている人なのでしょう。治療のために行っている注射が「悪い習慣」というのは、ちょっと違うと思います。
「覚せい剤の注射」は、悪い習慣です。覚せい剤は、一時の多幸感と引き換えに、健康を害し、一度打ったら、二度と止められない強い依存性があります。まさに体に悪い習慣です。
痛み止めの注射は覚せい剤とは違います。。痛み止めの注射に使用される局所麻酔薬は、中毒性も依存性もない、安全なものです。一度受けたら、二度と止められないなんてことは、決してありません。
急性の痛みだったら、1回~数回の注射で良くなります。慢性の痛みは完全に治るということが難しい場合があります。この場合は、痛みをコントロールする治療のために定期的に注射を続ける必要があります。でも、患者さんがやめたくなれば、いつでも注射の治療をやめることができます。けっして癖になることはありません。
「痛み止めの注射をすると癖になる」というのは迷信です。