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トリガーポイント注射をしたら、湿布が効くようになった。

2012.10.25 カテゴリー|トリガーポイント注射

88歳の女性の方です。

10年前から腰痛と左下肢痛があり、某総合病院で「腰部脊柱管狭窄症」と診断され、湿布による治療を受けていました。

 

10月中旬に、急に左臀部から左下肢外側にかけての痛みが悪化し、歩けなくなり、4日後に当院を受診しました。

上図のように、左小殿筋にトリガーポイントを認めたため、トリガーポイント注射を行いました。

内科から、薬をたくさんもらっているので、内服薬は出しませんでした。湿布もたくさん持っているので、外用薬も出しませんでした。

週末をはさんで、三日後に再診した際には、痛みはほとんどなくなっており、普通に歩けるようになっていました。

そして、

「今までは湿布を貼っても、痛みは変わらなかったけど、注射してから湿布がよく効くようになった。」

とおっしゃっていました。

 

強い痛みや慢性の痛みには「痛みの悪循環」という現象が起きます。

【痛み】⇒【肉体的・精神的ストレス】⇒【交感神経が興奮】⇒【局所の血流が悪化】⇒【痛みがさらに悪化】

「痛みの悪循環」が起きているときは、通常の痛み止めや湿布では痛みが止められないことがあります。

この患者さんの場合、トリガーポイント注射で「痛みの悪循環」を止めたことにより、今まで聞かなかった湿布が効くようになったのでしょう。

ビオチン療法の有効性

2012.10.15 カテゴリー|ビオチン療法

当院でビオチン療法を1か月以上受けた患者さんは27名です。

27名中23名に皮膚症状の改善を認めました。

皮膚症状が改善しなかった患者さんのうち3名は禁煙できなかった患者さんです。

1名は皮膚症状が悪化したため、中止しました。(原因は不明です。)

27名中10名に掌蹠膿疱症性関節炎を認めました。

10名中9名に関節炎症状の改善を認めました。

関節炎症状が改善しなかったのは、やはり禁煙できなかった患者さんです。

 

皮膚症状は手のひらからよくなる患者さんが多いようです。

手のひらがよくなっても足の裏がなかなか良くならない患者さんも数名います。

関節炎の症状は、ビオチン療法を始めると、1週間くらいで良くなる患者さんが多いようです。

喫煙を続けていたり、受動喫煙が避けられない患者さんは、ビオチン療法をしてもあまりよくなりません。

 

ビオチン療法を始めたきっかけ

2012.10.15 カテゴリー|ビオチン療法

当院では、掌蹠膿疱症に対してビオチン療法を行っています。

https://nishibori-seikei.com/biotin/index.html

 

当院では皮膚科の診療も行っていますが、僕の専門は整形外科です。そんな僕がビオチン療法を始めたきっかけについて書きます。

 

10年以上前、まだ勤務医だったころ、掌蹠膿疱症性関節炎による動けないほどの激痛で、50代の女性が入院してきました。

掌蹠膿疱症性骨関節炎http://www.nmnweb.net/wadai/11.html

 

当時、掌蹠膿疱症性関節炎に対する有効な治療法は知られていなかったので、痛み止めの投与や、関節内ブロック、神経ブロックなどで対症的に治療を行っていましたが、激痛がなかなか良くなりませんでした。そんなある日、患者さんの息子さんがインターネットでビオチン療法について調べてきて、ビオチンを処方してほしいと頼んできました。

 

その時、僕にはビオチンに関する知識が全くなかったので、急いで医局に戻って、インターネットでビオチンについてググってみました。

 

そこには、ビオチンはビタミンの一種であること、副作用はないこと、東北大学の内科出身で秋田県本庄第一病院に勤務している前橋賢先生が掌蹠膿疱症に対するビオチンの有効性を発見したことなどが書いてまりました。

 

「ビタミンで副作用もないみたいだから、まあいいか」と考え、その患者さんにビオチンを処方したところ、1週間くらいで激痛がなくなり、歩けるようになりました。

 

動けるようになったので、患者さんの希望もあり、秋田県の前橋先生に紹介状を書いて診察してもらいました。前橋先生からのお返事で、ビオチンのほかに整腸剤やビタミンCを処方したほうがよいことを教えていただきました。

 

以来、ビオチン療法を続けています。

 

正しい止血方法

2012.10.12 カテゴリー|その他の治療について

手や足を切って、血が止まらないと、当院を受診する患者さんがたくさんいます。その中の多くの患者さんが、間違った止血法をしていて、そのせいでよけいに血が止まらなくなった状態で来院されます。

 

一般的に出血している時は、出血部位より体に近い部分をきつく縛って締めて血を止める方法(止血帯法)がよく知られています。しかし、普通の切り傷などで、出血している場合は、たとえ動脈性にピューピュー出血していても、止血帯法による止血は行うべきではありません。

 

なぜなら、止血のために腕や脚を締めても、静脈のみを止めてしまい動脈は止められないので、ちょうど、採血の時に腕にゴムバンドを巻いたときと同じように、血管が怒張して開いてしまい、より出血が増え、よけい血が止まらなくなってしまうからです。

 

それなら動脈を止められるほどきつく締めればいいと、思うかもしれませんが、動脈を止めるほどきつく締めると、締めた部分の痛みがひどく、意識がある人はとても耐えられません。また、その圧迫により神経が麻痺してしまうこともあります。

 

では、正しい止血方法とはどのような方法でしょう。

 

出血している部位に、きれいなガーゼやハンカチ、布切れなどを直接当て、その上から手や三角巾等で圧迫して止血する方法です。片手で圧迫しても止血できないときは、両手で体重を乗せながら圧迫します。可能なら、腕や脚を心臓より高くしましょう。この方法を直接圧迫法といいます。 

 圧迫止血.jpg

この直接圧迫法で、ほとんどの出血は止めることが出来ます。

 

腕や脚を切断したとか、太い動脈が切れたとかの大怪我で、直接圧迫法では止血できずに、大量に出血していて、すでに意識が盲瘻としていて、すぐに止血しないと出血性ショックで死んでしまうような状態のときには、最終手段として止血帯法を用います。

力 パワー

2012.10.12 カテゴリー|その他

今週も「ふれラジいばらき金曜日」にメッセージを送りました。

メッセージテーマは「力、パワー」でした。

 

 

ラジオネーム ぼりぼりぼりいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい

 

今さん、梅島さん

こんにちは

 

僕は一口馬主というのをやっています。

一口馬主とは、高額な競走馬を500人で少しずつお金を出し合って共同所有する制度です。

その一口馬主の持ち馬の1頭のロードアクレイムが、先日行われた「神戸新聞杯」で2着に入賞し、来週の日曜日、京都競馬場で開催される、クラシック最後のレース「菊花賞」に出走できることになりました。

京都競馬場は最終コーナーに、急な上り坂と下り坂があり、力のない馬はそこでパワーを使い果たしてしまい、最後の直線で足が止まってしまいます。

 しかし、わがロードアクレイムの父は、かの日本競馬史上最強馬ディープインパクト、母はオークス馬レディパステルという超良血馬です。

 父ディープインパクトから受け継いだパワーで、京都の坂を楽々と乗り切り、直線では他の馬をぶっちぎって先頭でゴールするに違いありません。

 梅島さん、お金持ちになりたかったら、全財産ロードアクレイムにぶち込みましょう。責任はとりませんけどね。

 

ロードアクレイムが2着に入った「神戸新聞杯」の動画も載せておきます。

 http://www.youtube.com/watch?v=bAdge6Wn_zM

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