2017.5.01 カテゴリー|その他
テレビの料理番組などで「この料理はコラーゲンがたっぷり入っているので、肌がきれいになります。」というフレーズを良く聞きますが、これはまるっきりデタラメです。老化とともに肌のハリがなくなるのは、確かに肌のコラーゲンが減っていくことが原因です。しかし、だからといってコラーゲンを食べれば肌のコラーゲンが増えるわけではないのです。
コラーゲンは糖とアミノ酸が主成分のとても大きな化合物です。食べられたコラーゲンは小腸の中で糖とアミノ酸にバラバラに分解されてから体に吸収されます。吸収された成分は体の中で全く別の化合物に合成されて利用されます。食べたコラーゲンが都合よく肌のコラーゲンに元通りに合成されることは生理学的には100%ありません。
そもそも肌のコラーゲンが減るのは老化によりコラーゲンを作る働きが落ちるからであって、コラーゲンの摂取が不足するからではありません。コラーゲンを食べればコラーゲンが増えるなら、髪の毛を食べれば髪の毛が増えるはずです。そんなことはありえません。同じことはヒアルロン酸やコンドロイチン酸、グルコサミンにもいえます。これらの成分を摂取しても、軟骨が増えたり、関節のすべりが良くなることは生理学的には100%ありえません。
このようなことは、大学で生理学を学んだ者なら誰でも知っている事実です。食品会社や製薬会社の研究員なら当然知っています。知っているのに黙っていて、逆にマスコミを利用して間違った情報を流して、消費者をだまして売っているのです。消費者を馬鹿にしているのです。だまされてはいけません。
2017.4.14 カテゴリー|湿潤療法
1歳3ヶ月のかわいい女の子
お兄ちゃんと遊んでいてストーブに顔をつけてしまいやけどしました。
翌日に当院を受診
初診時
ハイドロコロイドで治療を始めました。
7日後
10日後
きれいに治りました。
念のため、半年くらい遮光テープで日焼けを避けるように説明しました。
まあでも、まだ赤ちゃんだから日焼けするほどは外で遊ばないと思うけどね。
2017.4.11 カテゴリー|骨折・捻挫の治療
バスケ部の中学生
バスケ中に突き指したといって当院を受診しました。
レントゲン上、小指中節骨近位骨幹部に骨折を認めました。
プライトン固定をしました。
「腫れが引いてきて緩くなって、指からプライトンが抜けてしまったら、また指輪のようにはめてね。」
と説明しました。
1週間後に再診したときに、患者さんの指にプライトンはついていませんでした。
理由をきたら、「いつの間にかなくなった」と悪びれもなく答えました。
開いた口がふさがりませんでした。
レントゲンを撮ったら、案の定、骨がずれていました。
けっこうずれていますが、まだ成長期なので自家矯正される可能性が高いので、このまま外固定しました。
骨折がずれないために外固定しているのだから、勝手に外したりしたらダメなことくらい、説明されなくてもわかると思うんだけどねぇ。
2017.4.03 カテゴリー|その他
不眠に関するアンケートの結果、日本人は不眠の対策として「寝酒をする」がトップでした。しかも全体の3割を占め、他国の1~2割と比べて高い数値となっています。日本には「病院に行って睡眠薬をもらうには抵抗がある。お酒の力を利用して何とか寝てしまおう。」という風潮があるようです。しかし、これは非常に怖い間違った風潮であると、アルコール依存症の専門家は警鐘を鳴らしています。
お酒には確かに入眠促進効果があります。しかし、お酒を飲んでぐっすり眠っていたのに、明け方に急に目がさめてそれきり眠れなくなってしまった。という経験がある方も多いかと思います。アルコールには眠りを浅くしてしまう作用もあるため、お酒を飲むとかえって睡眠の時間も質も大きく低下してしまうのです。
さらに寝酒が良くないのは、アルコールには「耐性」があることです。毎日寝酒を続けると、少量のアルコールでは眠れなくなります。今までと同じ摂取量では足らなくなるので、寝酒の量がますます増えていきます。眠れないから寝酒を飲む。寝酒を飲んでも眠れないから、ますます大量に飲む。それを続けていくと最後にはアルコール依存症になってしまいます。
アルコール依存症は非常に怖い病気です。アルコール依存症の患者さんには、みんなが普通に飲んでいるお酒が覚せい剤と同じように作用します。アルコールが切れると禁断症状が出るため、また飲んでしまいます。そして、覚せい剤と同じように、幻聴や幻視、妄想などが出現し家族や周りの人たちに危害を加えてしまうこともあります。自分でお酒をやめることは不可能になり、専門医による治療が必要になります。入院して専門医による治療を受けても、断酒に成功する確率は2割くらいといわれています。次の4項目のうち2項目以上に当てはまる人はアルコール依存症の可能性大です。精神科または心療内科を受診しましょう。
① あなたは今までに、飲酒を減らさなければいけないと思ったことがありますか?
② あなたは今までに、飲酒を批判されて、腹が立ったり苛立ったことがありますか?
③ あなたは今までに、飲酒に後ろめたい気持ちや罪悪感を持ったことがありますか?
④ あなたは今までに、朝酒や迎え酒を飲んだことがありますか?
寝酒を続けると、アルコール依存症になってしまいます。眠れないときは医師に睡眠薬を処方してもらいましょう。そのほうがずっと体にとって安全なのです。
2017.3.28 カテゴリー|その他
3月26日に当院において、外固定の講習会を行いました。
とは言っても、主催は治療家広場というサイトを運営している志賀隆洋先生で、私は頼まれて講師をしただけですけどね。
治療家広場 http://chiryouka-hiroba.co.jp/
柔道整復師の先生が13名参加されました。
突指、母指MP関節捻挫、第5中足骨基部骨折に対するプライトン使用した外固定のやり方と、手首の骨折、足首の捻挫に対するオルソグラスⅡを使用した外固定のやり方を、まず私が見本を見せてから、各自に実技をしてもらいました。
皆さん非常に熱心で、細かいところまで質問を受けて楽しかったです。
勤務医のころは、後輩に自分が覚えた知識や技術を教えることが大好きだったのですが、開業して1人でやるようになったらそれが出来なくて、せっかく新しい知識や技術を身につけても伝える相手がいなくて残念に思っていました。
志賀先生のお陰で、それが出来てとても楽しかったです。
志賀先生、ありがとうございます。
今回の講習会に、固定材料を提供してくれた。
レガーレの岩野さん、シグマックス、アルケア、BSN各社の皆さん、ありがとうございました。
レガーレ http://www.legare-inc.com/