2014.1.07 カテゴリー|その他
「ごじゃっぺ」とは茨城県の方言です。
他県の人に意味を聞かれるのですが、「ごじゃっぺな人のことをごじゃっぺと呼びます」としか答えられません。
先日、これこそ真のごじゃっぺという方にあったので、具体的な例を提示してごじゃっぺの意味を理解していただこうかと思います。
正月休み中のある日、見たことのないおじいちゃんがいきなり自宅を訪ねてきました。
話を聞いてみると「お宅の看板がうちの土地に立っているのに、何の挨拶もないのはおかしい」という抗議でした。(最初は何言ってんのか全然分からなくて、抗議の主旨を理解するまでに10分以上かかりました。要はいくらか金を出せということでしょう。)
当院では8カ所ほど野立て看板を出しております。それらのすべては長田広告という会社を通じて立てているので、地権者には長田広告から地代が払われているはずです。
そのことをこのおじいちゃんに告げると、「そんな会社から連絡をもらったことはない」と言うではありませんか。
「それなら長田広告に直接抗議してください」と電話番号を教えましたが、そのことが理解できない様子。
仕方がないので、私が代わりに連絡してみることになり、看板の位置を教えてもらったら、どう考えても当院の野立て広告が立っていないところでした。
「そこには、うちの看板はないと思うけど」と言ったら、「あんだよ!電柱の上のほうに!」
なんと、電柱広告の話でした。
「電柱は東京電力のものなので、電柱広告の広告代は東電広告に支払っています。地権者には東京電力のほうから、電柱の地代が支払われているはずです。」と説明しましたが、これまたまったく理解できないようでした。
これ以上議論してもらちが明かないので、看板を外すことにしました。
すぐに東電広告に連絡を入れて、詳しく事情を調べてもらいました。
そしたらなんと、あのおじいさんが自分の土地だと主張していた電柱が立っている土地は、まったく別の人の土地だったのです。
そりゃぁ、どこからも連絡ないよ。
まあ、そのことを理解させるのも相当難しいと思うので、看板は予定通り外すことになりました。
このおじいさんのような人のことを「ごじゃっぺ」と呼びます。
もしかしたら軽い認知症なのかもしれないとも思っていたのですが、たまたま知人にこのおじいさんを昔から知っている人がいて話を聞いたら、「あ~、あの人は昔から夫婦そろってごじゃっぺで有名なんだ。」とのこと。
生まれながらのごじゃっぺ、natural born GOJAPPEでした。
2014.1.06 カテゴリー|湿潤療法
60代女性
昨年9月に階段から滑り落ちて、左下腿に大きな傷を負いました。
近くの総合病院で皮膚縫合を受けましたが、その後創が化膿し、創が開き、皮膚が壊死してしまいました。
担当医から「皮膚移植が必要だ」と言われて、ネットで調べて当院に逃げてきました。
「時間はかかりますが皮膚移植しなくても治ります。」と説明したあと、穴あきポリ袋を使った湿潤療法のやり方について説明し、2週間に1回程度通院してもらいました。
初診時
4週間後
12週間後
皮膚移植術をしなくてもちゃんと治りました。
この患者さんの場合、皮膚移植術をうけたらおそらく手術代だけで28万2100円かかります。自己負担は8万4630円。その他に入院費用や薬代などもかかります。
当院には合計7回通院しました。湿潤療法にかかった自己負担はトータルで4000円以下です。
もちろんこの患者さんは、手術が不安だから当院に逃げてきたのであって、お金がかかることを心配して、逃げてきたわけではありません。
しかし、湿潤療法が普及することで医療費が削減できることは間違いありません。
関連ブログ
医療費38.5兆円 1人あたり30万円突破 11年度
https://nishibori-seikei.com/blog/2013/11/post-339.html
2013.12.13 カテゴリー|その他
本日、開業してから1万人目の新患患者さんが来院されました。
開業してからちょうど6年半です。
開業当初は1日14人しか患者さんが来ない日もありました。
接骨院と間違えられたことも何度もありました。
トリガーポイント注射や加圧トレーニング、湿潤療法やビオチン療法など他の整形外科ではやっていない革新的な治療が、保守王国の茨城県では受け入れてもらえないのではないかと不安に思った日もありました。
それでも、信念を曲げず、自分が正しいと信じている治療を続けてきました。
その結果、口コミによる紹介の患者さんが徐々に増えて来て、ついに1万人を超えることができました。
当院を信頼してきてくれる患者さんと、当院を支えてくれる地域の皆様と、一生懸命に働いてくれる職員のみんなのおかげです。
本当にありがとうございます。
これからも努力を続けていく所存ですので、よろしくお願いいたします。
2013.12.02 カテゴリー|その他
右手をヤケドした6か月の赤ちゃんが来院しました。
赤ちゃんのお母さん(以下母)「2週間くらい前の夜中にアイロンでヤケドして、某総合病院救急外来に行きました。」
私「えっ、夜中にアイロンがけをしていたの?」
母「いえ、私じゃなくて旦那が・・・」
私「えっ、旦那さんが夜中にアイロンがけしていたの?」
母「はい、お風呂上りに・・」
私「旦那さんはいつもお風呂上りに、自分の服のアイロンがけをしているの?」
母「いえ、服じゃなくて髪の毛です。」
私「あ~~~~~~~~。ヘアアイロンのことか。納得!」
私らの世代じゃ、アイロンて言えば、ワイシャツやハンカチに使うアイロンしか思いつきません。
今の若いお父さんやお母さんは、アイロンと言えはヘアアイロンのことを言うのかな?
ジェネレーションギャップを感じるなぁ。
最近、ヘアアイロンでヤケドをする子供が非常に増えています。
ヘアアイロンは200度以上になります。
子供の手の届かないところで使用してください!
2013.10.10 カテゴリー|その他
先日、某薬剤メーカーのMRの女性が面会に来た時の話です。
一通り、薬の説明を受けた後、
「先生、もう一つお話があるのですが、ちょっといいですか」
と聞かれました。仕事の話だろうと思って、
「いいですよ」
と答えたら、実際は自分自身の足の裏の痛みについての相談でした。
『これって診察じゃねぇの?タダで診察を受けるつもりなのか?』
と思い、嫌な顔をしましたが、全然気が付いてもらえず、結局そのまま10分くらい、話を聞かされて、日常生活についてのアドバイスをさせられてしまいました。
医師に話を聞いてもらって、アドバイスをもらったら、たとえ検査や薬や注射を受けていなくても、診察を受けたことになります。
本人に悪気はないのでしょうが、診察を受けたのに、診察代を払わずに帰っていきました。
なんて図々しいのでしょう。食い逃げと一緒です。
私は普段から、会合の席などで、健康について相談を受けても、
「タダでは診ません」
といって、相談を断るようにしています。
けち臭いこと言わないで、ちょっとみてやればいいだろうと思われるかもしれませんが、断るにはいくつか理由があります。
ひとつは医者としての責任です。
話を聞いただけでは、診察室できちんと診察をして、レントゲンなどの必要な検査をしたときのような、きちんとした診断は下せません。
きちんと診断できないのに、適当にアドバイスをするわけにはいかないのです。
一般の方なら、「五十肩はほっとけば治る」とか「膝の水を抜くとくせになる」などの間違ったアドバイスをしても、あまり問題にならないのでしょう。
しかし、医療のプロフェッショナルである医師が、適当なアドバイスをして、もし患者さんに不利益なことが起きたら、責任をとらなければなりません。
もうひとつは、医院に診察に来ている患者さんに対して不公平だからです。
車で何時間もかけて当院に来て診察を受けている患者さんもいます。
日曜日など混んでいるときは、1時間近く待合室で待ってから診察をうけている患者さんもいます。
もちろんみなさん、診察代を払っています。
私にとって、会合でたまたまあっただけの人と、私を信じて診察に通ってくれている患者さんの、どちらが大切かと言われれば、圧倒的に患者さんのほうが大切です。
大切な患者さんに対して不公平なまねはできません。
そんなわけで、私は基本「タダでは診ません」
そこのところよろしくお願いいたします。