2013.7.18 カテゴリー|トリガーポイント注射
当院には、整形外科ならどこにでもある頸椎や腰椎を牽引する牽引治療機がありません。
6年前に開業した当時は、痛みの原因は骨や軟骨の変形と考えていました。
牽引をしても骨や軟骨の変形が治るわけじゃないんだから、牽引なんて効くわけないと考えていました。
また、当時の腰痛治療のガイドラインにも、牽引治療の腰痛に対する治療的効果は証明されていないと書かれていたました。
以上の理由から開業時、牽引治療機を購入しませんでした。
その後、加茂淳先生の著書「腰痛はトリガーポイント注射で治る」と出会い、目からうろこが落ちて、痛みの原因が骨や軟骨の変形ではなく、筋肉に出来たトリガーポイントであることを知りました。
筋肉が原因なら、牽引治療機で筋肉をストレッチすることで痛みがとれる可能性があるとも考えなおしましたが、置く場所もないし、ちまちま牽引治療なんかしているより、トリガーポイント注射をしたほうが早く治るので、今後も牽引治療機を購入することはないでしょう。
そんなわけで、当院には牽引治療機はありません。牽引治療を希望の方は、他所に行ってください。
2013.7.17 カテゴリー|トリガーポイント注射
足底筋膜炎(そくていきんまくえん)とは、足の指の付け根からかかとまで、足の裏に膜のように張っている腱組織・足底筋膜に炎症が起き、小さな断裂を起こして痛みをもたらす病気。多くはかかとの骨の前あたりに痛みが起こる。主に40~50歳代以上で発症するが、若い世代でもスポーツ選手などに多い。
(参照Wikipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%B3%E5%BA%95%E7%AD%8B%E8%86%9C%E7%82%8E
Wikipediaには足底筋膜の炎症と書いてありますが、私は炎症ではなく、足底筋膜やその下にある筋肉(母趾外転筋、短趾屈筋、足底方形筋、母子内転筋)に出来たトリガーポイントが痛みの原因だと考えています。
実際、足底の圧痛部にトリガーポイント注射をするとよくなります。
2013.7.12 カテゴリー|トリガーポイント注射
60代の女性
3か月前から右ひざ外側に痛みが出現しました。
近所の整形外科を受診して、膝のレントゲンを撮ってもらいました。その結果、
「膝の骨には異常がないから、腰からくる坐骨神経痛。牽引に通ってもらって、良くならなければ手術」
と言われたそうです。
先月、当院を受診しました。
下図のごとく、トリガーポイントを認めたので、トリガーポイント注射をしました。
2回目の注射で痛みは9割がた消失しました。
腰からくる坐骨神経痛じゃなく、膝の周囲の筋筋膜性疼痛症候群でした。
筋肉が原因で痛みが出る病気(筋筋膜性疼痛症候群)について勉強したことがないから、骨に異常がないと痛みの原因がわからなくて、なんでも腰のせいにしちゃうだろうな。
関連ブログ
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)とは?
https://nishibori-seikei.com/blog/2013/05/mps.html
2013.7.10 カテゴリー|トリガーポイント注射
60代女性
10年前から腰痛がありました。
半年前から両太ももが痛くなり、近所の整形外科を受診しました。
そこで「腰部脊柱管狭窄症」と診断を受け、投薬(ロキソニン ムコスタ メチコバール プロレナール)と、牽引と腰に対する電気治療を受けていましたが、症状が改善しませんでした。
「これで良くならなければ、最後は手術するしかない」
といわれ、不安になり当院を受診しました。
触診の結果、右の大腰筋と両外側広筋にトリガーポイントを見つけました。
トリガーポイント注射を打ちながら
「これは筋肉の痛みです。注射で良くなると思います。手術をする必要はありません」
と説明したら、とても安心したようでした。
3日おきくらいに5回トリガーポイント注射をしたら、痛みはほとんどなくなりました。
腰部脊柱管狭窄症ではなく、筋筋膜性疼痛症候群でした。
関連ブログ
筋筋膜性疼痛症候群(MPS)とは?
2013.7.09 カテゴリー|トリガーポイント注射
60代の男性
10年前に両上肢と両下肢に痛みが出現し、8年前に某病院で頸椎の手術を受けました。
手術後、上肢の症状は良くなりましたが、腰痛と両下肢痛はとれませんでした。
手術後も1年間くらいその病院に通いましたが、症状が改善しないため治療を自己中断しました。
以来7年間、治療を受けず、痛みを我慢していました。
先日、知人の勧めで当院を受診しました。
受診時は寝ていても座っていても両臀部と両下肢に常に痛みがある状態でした。
上図のごとくトリガーポイント注射を行いました。
1回の注射で治りました。
この方の場合、7年間医療機関を受診しなかったので、「腰の骨の変形による痛みだ」とか、「神経の圧迫による痛みだ」とか、「手術をしないと治らない」などの誤った知識を植え付けられていませんでした。
そのおかげで、私の「筋肉の痙攣による痛みです」という説明を素直に受け入れることが出来たので、すぐに良くなったのではないかと思います。